ROG Phone 9 Pro SIMスロットが破損してトレイが取り出せない症状の修理
SIMスロットが破損してSIMトレイを取り出せなくなったROG Phone 9 Pro
今回はSIMスロットの破損によってSIMトレイを取り出せなくなってしまったROG Phone 9 Proの修理事例のご紹介です。
まずは店頭にて状態の確認を行います。
SIMトレイ差し込み口を見てみるとフレーム部分の塗装が剥がれていました。また、内部を覗いてみると頭の無くなったSIMトレイの破片が挟まっているのが見えます。
恐らくお客様にて無理に取り出しを行おうとしてSIMトレイが破損し、フレームに傷が入ってしまったものと推測します。
早速取り出し作業から行ってみます。
まずはSIMトレイを取り出します
まずはSIMトレイを取り出してみます。
当店の【内部のピンを傷めず引っかかってしまったトレイを取り出す技術】を使用して、丁寧に取り出しを行います。
無事に取り出せました。
写真右側が取り出したSIMトレイです。
お客様にて無理に引き出そうとしたためか、頭の部分が折れてしまっています。
また、残念なことにSIMスロット内部のピン(金属接点)は殆どが折れ曲がってしまっていました。
きっかけは不明ですが、トレイが取り出せなくなったのは「SIMスロット内部の折れたピン」や、「内部で外れてしまったSIMカード」がフレームに引っかかってしまったことによるものと予想されます。
残念ながらSIMスロットが破損してしまうと分解を行ってパーツの交換をする必要があります。
この時点でお客様に状況をお伝えして、SIMスロット交換も追加で行うこととなりました。
背面パネルを剥がします
SIMスロット交換のために本体を分解します。
まずは背面パネルを温めて接着に使用されているテープをゆるくします。
フチにカードを差し込んで、塗装を傷めないように優しく外周のテープをカットします。
ある程度剥がれたら背面パネルを持ち上げます。
背面パネルから伸びているLEDケーブルが基板につながっているので気を付けて作業します。
無事に剥がれました。
小さな金属の蓋を外して背面パネルから伸びているケーブルを外します。
この時点で背面パネルやフレームに残ったテープをすべて綺麗にしておきます。
SIMスロットパーツを取り出します
SIMスロットパーツを取り出すために更に分解を進めます。
基板を覆っている金属のシールドを外します。
バッテリーコネクタが見えるので安全の為に外しておきます。
スピーカーブラケットを外します。
SIMスロットの搭載されているサブボードに接続された各種ケーブルを外します。
サブボードの取り外しが完了しました。
パーツを交換します
ここで新旧のパーツを比較してみます。
写真上が破損したパーツ、下が交換に使用する新品パーツになります。
スロットを横から覗いてみると、破損した方(写真上)のスロット内部のピンがぐちゃぐちゃに折れているのが伝わるかと思います。
早速新しいパーツを組み込んで行きます。
逆順ですべてのパーツを取り付けます。
動作の確認を行います
一旦仮組みができたら動作の確認を行います。
SIM1・SIM2共に通信ができているか確認します。
動作に問題はありませんでした。
最後にWifi接続の確認も行っておきます。
組み上げたら無事に修理完了です!
後は接着用のテープをフレームにしっかりと貼り込んで、
パネルを圧着したら修理完了です!
新しいSIMトレイもしっかり穴に収まって、問題なく使用できるようになりました!
この度もROG Phoneの修理ご依頼を頂き誠にありがとうございます!
端末の構造によってはSIMスロットの破損は意外と起こりやすく、身近な故障の一つです。
原因は様々で「トレイを使わずにカードだけを入れてしまった」「トレイにカードがしっかりとはまっておらず、取り出しの際にフレームに引っかかった」「端末自体が取り出しづらい構造をしている」などが考えられます。
少しでも取り出しに引っかかりや違和感を感じた場合は、無理に取り出しを行うとSIMスロットの破損につながることがありますのでご注意くださいませ。
作業の詳細 & 修理費用
| メーカー | ASUS(エイスース) |
| シリーズ | ROG Phone |
| 機種名 | ROG Phone 9 Pro |
| 故障内容 | SIMトレイが取り出せない ※SIMスロット破損 |
| 作業内容 | SIMトレイ交換・SIMスロット交換修理 |
| 作業時間 | 約120分〜 |
| 修理料金 | 要お問い合わせ |
| 修理店舗 |