電源の入らないGalaxy S22+を基板修理で復旧【他社修理失敗品】
- 2025年10月9日
- 2026年6月2日
- 修理ブログ
- Galaxy, 代々木駅前店
- Galaxy S22 Plus, 基板修理
目次
| 機種名 | Galaxy S22+ |
|---|---|
| 故障内容 | 起動不良を他社で修理後、短期間で再度起動しなくなった |
| 作業内容 | CPUとRAMチップのリボールと再実装 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【基板復旧修理】 36,800円 (税込) 詳細 |
電源の入らない症状を他社で復旧後、再度電源の入らなくなってしまった「Galaxy S22+」
今回は電源の入らない症状を同業他社で復旧後、短い期間で再度電源の入らなくなってしまった「Galaxy S22+」の基板復旧修理事例のご紹介です。
まずは店頭にて状態の確認を行います。
電源ボタンを押しても全く反応がなく、充電テスターを刺しても0A(アンペア)と全く電流が流れていません。
お客様のお話によると、前回の修理では「基板のCPU周り」に手を加えたとのことでした。
今回も同様の箇所とは限りませんが、症状から考えるにCPU周りの故障が濃厚な状態です。
それでは早速、内部の検証を進めていきます。

まずは基板の簡易的な検査を行います
まずは基板を取り出して、簡易的な検査から行います。

回路を検査したところ、やはりCPUおよびRAMチップ周辺に異常が確認されました。
さらに基板の作業痕を確認すると、前回の修理ではチップの取り外しと再実装を試みた形跡が見られます。
このことから、実装不備が原因となっている可能性も考えられるため、改めてチップの取り外しと再実装を行っていきます。

チップを取り外したところ、原因が判明しました
今回の機種はCPUとRAMチップが重なり合って実装されています。(2階建て実装)
そのため、工程上1枚ずつ取り外していく必要があります。
まずは温度をしっかり管理しながらヒートガンでチップの上部から熱を加え、 基板との接続部分である「はんだボール」を溶かしていきます。
溶けてきたのを確認できたら、専用の器具を使って1枚目を素早く取り外します。
続いて2枚目に取り掛かりますが、こちらは1枚目に比べて何故か貼り付きが強い状態でした。
取り外してみると、未修理状態でしか見られないアンダーフィル(樹脂製の接着剤のようなもの)がしっかりと残っていました。
どうやら前回の修理では、1枚目のRAMチップのみ取り外して再実装を行い、 2枚目のCPUには手をつけていなかったようです。

これは推測になりますが、本来の故障箇所は2枚目のCPU側のはんだ割れだったと思われます。
1枚目を再実装する際の加熱によって、CPU側の割れたはんだが一時的に繋がり、 その結果として一旦起動するようになっていた可能性があります。
しかしCPUは動作時に熱を持ちやすい箇所であり、はんだ(金属)は熱による膨張・収縮の影響を強く受けます。
そのため、一時的に点で繋がっていたはんだが再び割れてしまった…..
今回の再発はそのような経緯によるものと考えられます。
チップのリボールと再実装を行います
原因が判明したため、引き続き修理作業を進めていきます。
取り外したチップや基板の表面には、古いはんだやアンダーフィルの残りが付着しています。
これらを熱を加えながら丁寧に除去し、表面を完全にクリーニングします。
この工程を疎かにすると、次のリボール(新しいはんだボールを形成する作業)の際に きれいな球状が作れず、接触不良の原因となるため、非常に重要な作業です。

清掃が完了したチップに、専用のステンシルをセットしてはんだペーストを均一に塗布します。
その後、適切な温度で熱を加え、新しいはんだボールを形成していきます。
なお、今回のGalaxy S22+は国際版モデルで、CPUには一般的なSnapdragonではなくExynosチップが採用されています。
そのため、パッドの配置パターンが異なり、専用のステンシルを使用する必要があります。
加熱が完了したらステンシルを外し、はんだが均一で綺麗な球状に形成されていることを確認します。
問題がなければ、基板への再実装を行っていきます。

チップを1枚ずつ正確な位置にセットし、ズレがないことを確認したら、熱を加えて基板と接合します。
CPUとRAMチップの2枚がしっかりと再実装されたことを確認できたら、基板の補修は完了です。

無事に修理完了です!
補修の完了した基板をフレームに組み込んで電源を入れてみます。
無事に起動しました!
各種動作も問題なく、データも全て残っていることが確認できたため、これで修理は完了です!

この度も基板復旧修理のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。
今回のようにチップを再実装する作業は、非破壊でのはんだ接合検査ができないため(大企業ではX線などによる検査を行っている場合もあります)、仕上がりの品質は作業スタッフの技術に大きく左右されるのが現状です。
そのため当店では、長年の経験を積んだスタッフが、より高精度な修理を実現できるよう日々技術の研鑽に努めています。
他社で修理不可とされた端末でも対応可能な場合がございますので、同様の症状でお困りの際はぜひお気軽に当店までご相談くださいませ。
今回の作業内容と修理料金まとめ
| メーカー | Samsung |
|---|---|
| ブランド | Galaxy |
| シリーズ | S シリーズ |
| 機種名 | Galaxy S22+ |
| 故障内容 | 起動不良を他社で修理後、短期間で再度起動しなくなった |
| 作業内容 | CPUとRAMチップのリボールと再実装 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【電源が入らない・起動しない】 36,800円 (税込) 詳細はこちら |
修理担当者

久保田
このような症状は、単純なバッテリー交換や画面交換では改善しないことも多く、実際には基板内部の故障が原因となっているケースがあります。特に、大切な写真やLINE、仕事のデータが入っている端末の場合、無理な通電や誤った修理によって状態が悪化してしまうことも少なくありません。突然の故障だからこそ、表面的な部品交換だけではなく、基板レベルで原因を見極められる専門技術者による診断が重要です。「もう直らないかもしれない」と感じた端末でも、復旧できる可能性は残されているかもしれません。
iPhone・Androidを問わず幅広い機種に対応し、一般的なパーツ交換では改善しない重度故障の解析・復旧を得意としている。
特に、「電源が入らない」「起動途中で停止する」「充電反応が不安定」「発熱を伴うショート」「データだけでも取り出したい」といった高度障害案件に対し、基板レベルでの診断・修復を行っている。
基板上の電圧ライン解析、リーク調査、ショート箇所特定、サーモグラフィを用いた故障診断に加え、CPU・UFS/eMMC・RAM・PMICなどBGAチップのリボールや移植作業にも対応。
回路図・情報が少ない機種においても、実測値や回路推測から故障箇所を絞り込み、データ保持を前提とした復旧を得意としている。
「メーカー修理不可」「データ復旧不可」と案内された端末でも、最後まで可能性を追求し、復旧へ繋げる高度な基板修理技術を強みとしている。
この記事の修理を担当した店舗

【東京】代々木駅前店
| 住所 | 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1丁目32-12 HOUWAビル5F |
|---|---|
| 最寄り駅 | JR代々木駅西口改札から徒歩0分!改札を出て左手の富士そばさんが入っているビルの5階でございます。 【JR山手線】【JR総武線】代々木駅から徒歩0分、【JR山手線】新宿駅南口から徒歩10分 |
| 営業時間 | 10:00~20:00 |
| 定休日 | 年中無休(年末年始休業あり) |
| 電話番号 | 0120-881-990 |
お使いの端末の不具合でお困りの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。