AQUOS sense3 plus 赤ランプで電源入らない…基板修理でデータ復旧
- 2026年1月10日
- 2026年6月6日
- 修理ブログ
- AQUOS, 代々木駅前店
- AQUOS sense3 plus, 基板修理
目次
| 機種名 | AQUOS sense3 Plus |
|---|---|
| 故障内容 | 突然電源が入らなくなった(CPUのはんだボール割れ) |
| 作業内容 | CPUのリボールと再実装 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【基板復旧修理】 36,800円 (税込) 詳細 |
電源が入らず、充電器を挿しても赤ランプが点灯するだけになってしまった「SHARP AQUOS sense3 plus」
SHARPの人気モデル、AQUOS sense3 plusをお使いのお客様より、「突然電源が入らなくなった」とのご依頼をいただきました。
充電ケーブルを挿すと本体上部のLED通知ランプは赤く点灯するものの、画面には何も表示されず、ボタンを長押ししてもバイブレーションすら反応しない状態です。また、充電テスターを挿すと0.04Aほどと、非常に低い電流が流れています。
AQUOSシリーズでは時折見られる「突然死」と呼ばれる症状ですが、バッテリー故障、メイン基板故障、ソフトウェア異常など、原因は多岐にわたります。まずは分解して内部の点検から行なっていきます。
原因箇所の切り分けから行います
外装を分解して内部調査に入りますが、背面パネルを取り外す際に塗装の一部が剥がれてしまいました。
この時期(2019年頃)に製造されたスマートフォンの背面塗装は経年劣化によって非常に脆くなっており、慎重に作業しても塗装膜が浮いて剥離してしまうことが避けられないケースが多々あります。
機能には影響ありませんが、予めご了承いただきたいポイントです。

それでは作業を続けます。
原因の切り分けを行うため、まずはバッテリーのコネクタを一時的に外し、システムを強制的にリフレッシュ(完全放電)させます。一時的なソフトウェアのフリーズであればこの操作で復旧する場合もありますが、今回は起動しませんでした。
次に、新しいバッテリーや充電口パーツ(ドックコネクタ)を仮付けして挙動を確認しましたが、部品を交換しても症状に変化はなく、電流値も0.04A付近から変動しませんでした。
これにより、周辺パーツの故障ではなく、メイン基板そのものに原因があることが確定しました。

メイン基板を検査します
続けてメイン基板を取り出し、テスターや安定化電源を用いて主要回路の詳細な検査を行いましたが、ショート反応や異常な数値は見受けられませんでした。
外的要因や回路ショートが見られないにも関わらず起動しない場合、その原因のほとんどは「CPUのはんだクラック(はんだボール割れ)」に起因します。衝撃や熱収縮の繰り返しにより、CPUを固定しているはんだボールに微細な亀裂が発生し、通電不良を起こしています。
この場合、CPUを一度取り外し、はんだボールを再形成(リボール)して実装し直すことで復旧が可能です。

CPUを取り外し、清掃します
それではCPUを取り外していきます。
まずは作業上邪魔になる周囲のシールドを一部取り外します。

熱を管理しながらCPUをヒートガンで加熱して、周辺のアンダーフィル(樹脂製の接着剤)を丁寧に除去していきます。
この下処理が完了したら、再度CPUに熱を加えてはんだを溶かし、周辺の微細なチップ部品を巻き込まないよう細心の注意を払って取り外します。
なお、熱管理を間違えるとチップが破損して取り返しがつかなくなるため、見た目以上に経験が必要な作業です。

取り外したチップとメイン基板には古いはんだや、アンダーフィルがこびりついているので、熱を与えて全てきれいに清掃します。リボールの際の仕上がりにも影響するのでしっかり行う必要があります。

チップのリボール、再実装をおこないます
清掃の完了したCPUに専用のステンシルを当てて、はんだペーストを塗布します。
熱を加えて粒の揃ったはんだボールを形成できたら、事前の準備は完了です。

最後にメイン基板の正しい位置にCPUを配置して、再度熱を加えてはんだボールを溶かし、再結合します。
位置のズレなく、しっかりと再実装できていればあとは元通りに組み上げます。

データそのままで無事に修理完了です!
本体が組み上がったら電源ボタンを長押します。
無事に電源が入りました!
お客様が設定されたロック画面が表示されていることから、内部のデータも問題はなさそうです。
あとは各種動作の最終確認を行い、無事にご返却となりました。

AQUOSシリーズの「急に電源が入らなくなった」症状は、今回のようなCPUの接触不良が原因であるケースが少なくありません。
他店で「修理できない」と断られた場合や、メーカー修理で「データは消える」と言われてしまった場合でも、当店であれば復旧できる可能性があります。
同様の症状でお困りの場合は、ぜひ一度スマートまっくすまでご相談くださいませ。
今回の作業内容と修理料金まとめ
| メーカー | SHARP |
|---|---|
| ブランド | AQUOS |
| シリーズ | sense シリーズ |
| 機種名 | AQUOS sense3 Plus |
| 故障内容 | 突然電源が入らなくなった(CPUのはんだボール割れ) |
| 作業内容 | CPUのリボールと再実装 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【電源が入らない・起動しない】 36,800円 (税込) 詳細はこちら |
修理担当者

久保田
このような症状は、単純なバッテリー交換や画面交換では改善しないことも多く、実際には基板内部の故障が原因となっているケースがあります。特に、大切な写真やLINE、仕事のデータが入っている端末の場合、無理な通電や誤った修理によって状態が悪化してしまうことも少なくありません。突然の故障だからこそ、表面的な部品交換だけではなく、基板レベルで原因を見極められる専門技術者による診断が重要です。「もう直らないかもしれない」と感じた端末でも、復旧できる可能性は残されているかもしれません。
iPhone・Androidを問わず幅広い機種に対応し、一般的なパーツ交換では改善しない重度故障の解析・復旧を得意としている。
特に、「電源が入らない」「起動途中で停止する」「充電反応が不安定」「発熱を伴うショート」「データだけでも取り出したい」といった高度障害案件に対し、基板レベルでの診断・修復を行っている。
基板上の電圧ライン解析、リーク調査、ショート箇所特定、サーモグラフィを用いた故障診断に加え、CPU・UFS/eMMC・RAM・PMICなどBGAチップのリボールや移植作業にも対応。
回路図・情報が少ない機種においても、実測値や回路推測から故障箇所を絞り込み、データ保持を前提とした復旧を得意としている。
「メーカー修理不可」「データ復旧不可」と案内された端末でも、最後まで可能性を追求し、復旧へ繋げる高度な基板修理技術を強みとしている。
この記事の修理を担当した店舗

【東京】代々木駅前店
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|---|---|
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