AQUOS wish2の電源が入らなくなった【基板復旧修理】
SHARP AQUOS wish2の電源が突然入らなくなった
今回はWebサイトを見ているときに突然画面が暗くなり、電源が入ったり落ちたりを繰り返した後、全く電源の入らなくなってしまったAQUOS wish2の修理事例のご紹介です。
お預かり時に店頭で充電器を挿してみると、0.7A(アンペア)と正常範囲に見える電流が流れていましたが、全く電源が入らない状態でした。
データ復旧がご希望とのことなので早速分解を行い詳しい点検から開始します。
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早速分解点検を行います
昨今のAQUOSスマホは画面から分解する機種が多く、今回の機種も同様の作りをしているため、画面を傷めないように丁寧にフレームから剥がします。
内部が露出したらバッテリーや電源ボタンなど、起動に必要なパーツを簡易的に交換し、起動するかをチェックします。
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様々な方法を試してみましたが症状の改善が見れられません。今回の起動不良原因は基板(マザーボード)にあるようです。
原因箇所の基板を詳しく検査します。
フレームから取り出した基板を詳しく検査します。
抵抗値やダイオード値、リークが無いかなどを検証したところ、CPUの周りに異常があることが判明しました。
おそらく今回の不良原因はCPUのはんだボールのクラック(はんだ割れ)にありそうです。
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CPUを基板から剥がし取ります
チップの再実装で改善が見込めるため、早速基板からCPUを剥がしていきます。
CPUを破損させると取り返しがつかないため、適切に熱を管理しながら、アンダーフィル(はんだボールの隙間に充填された樹脂製の接着剤のようなもの)をカットするように慎重にヘラを入れて剥がします。
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うまく剥がれました!
チップと基板を清掃し、リボールと基板の補修を行います
新たにリボールを行うために、基板とチップに残っているはんだとアンダーフィルをきれいに清掃します。
また、今回は基板にレジスト(基板の表面に見える緑の層)の剥がれが見受けられるので、手作業で補修を行い、再実装時に意図しない箇所にはんだが流れていかないようにします。
上記が終わったらチップにリボールを行い、再実装の事前準備は完了です。
※リボールの詳細はこちら→Google Pixel 5a 起動不良修理
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CPUを再実装します
準備が終わったら基板にCPUを乗せ、正しい温度ではんだを溶かし、ズレがないように基板に再実装します。
これで基板の修理は完了です!
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無事に修理完了です!
作業の完了した基板を本体フレームに組み直して電源を投入してみます。
無事画面が表示され、内部のデータも問題なく残っていました!
これにて修理は完了です!
※充電のアンペアが低く表示されていますが、バッテリーが満充電付近のため、電流が制限された正常な挙動です。
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この度も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
今回の故障もCPUのはんだ割れが原因でした…
様々なメーカー、機種を問わず本当に多い症状なので困りものですね。
当店ではパーツ原因の故障はもちろんの事、水没、基板原因の故障までワンストップで幅広くご対応を行っております。「他店で直せないと言われた」といったような場合でもまずは諦めずにご相談くださいませ。
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | SHARP(シャープ) |
シリーズ | AQUOS |
機種名 | AQUOS wish2 |
故障内容 | 起動不良 |
作業内容 | CPUのリボールと再実装作業 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
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