【Pixel 6 Pro 基板修理】強制終了・ロゴフリーズ・再起動ループをデータそのまま復旧!
目次
使用中に突然電源が落ちるようになり、ついには起動時のロゴでフリーズするようになってしまった「Pixel 6 Pro」
Googleのスマートフォン「Pixel 6 Pro」をお使いのお客様より、起動不良からのデータ復旧のご依頼をいただきました。
数ヶ月前から使用中に突然の強制終了(シャットダウン)が頻発するようになり、騙し騙し使っていたものの、現在は電源を入れても「Google」のロゴマークが表示されたままフリーズしてしまい、ホーム画面まで全く進まなくなってしまったとのことでした。
このような「突然の強制終了」や「ロゴマークでのフリーズ」といった重篤な症状は、単なるバッテリー劣化やシステムエラーではなく、メイン基板の致命的な故障(特にCPUやRAMチップのはんだクラック)によって引き起こされている可能性が非常に高い状態です。
そこで、データが消えてしまうメーカー修理ではなく、データを保持したまま基板修理ができる当店スマートまっくすにご相談いただきました。
【今回のポイント】
・故障箇所:CPUとRAMチップのはんだクラック
・修理内容:CPUとRAMチップのリボールと再実装
・データについて:データは完全そのまま
まずは簡易的な検査を行なっていきます
まずはお預かりした端末の状態を把握するため、充電テスターを接続して電流の数値を計測します。
テスターには「0.656A」と表示されており、充電回路自体には電気が正常に流れていることが確認できましたが、画面はGoogleロゴから一向に進む気配がありません。
続けて簡易検査のためにまずは端末を分解し、検証用の新しいバッテリーを仮付けして起動確認を行います。

しかし、バッテリーを交換しても症状に変化はなく、ロゴフリーズの状態が続きました。
電気が正常に流れており、かつパーツ交換でも改善しないことから、消去法で「メイン基板(マザーボード)の致命的な故障」であると診断しました。

メイン基板を取り出して、原因箇所の特定を行います
基板を取り出し、顕微鏡や専用機器を用いて回路の隅々まで詳細な検査を行います。

その結果、端末の頭脳である「CPU」および「RAM(メモリ)」の周辺に異常があることが判明しました。
Pixel 6 Proには「Google Tensor」という独自の高性能チップセットが搭載されていますが、このチップは下層にCPU、上層にRAMが重なり合って実装されている「PoP(Package on Package)」と呼ばれる二階建て構造を採用しています。
数ヶ月前からの頻繁な強制終了という症状から推測すると、長期間の使用による熱ストレスや物理的な負荷が蓄積し、このチップと基板を繋ぐ微細な「はんだ接合部」にクラック(亀裂)が生じて接触不良を起こしていたと考えられます。
この症状を根本から直すためには、接触不良を起こしている二階建てのチップを一度基板から取り外し、はんだを付け直す「リボール」という作業を行う必要があります。
なお、今回の端末は「Googleロゴでのフリーズ」や「突然の強制終了」という症状でしたが、実は全く同じ原因(CPUのはんだクラック)によって、Googleロゴが表示されては消える動作を繰り返す「再起動ループ(ブートループ)」に陥るケースもPixel 6 Proでは発生しています。どちらも根本的な原因は同じです。

CPUとRAMチップの取り外しと、リボール・再実装を行います
それでは早速作業を行なっていきます。
まず、チップの一部を強固に固めている「アンダーフィル(封止樹脂)」に熱を加えて、基板や周辺の極小パーツを傷つけないよう顕微鏡下で慎重に削り落とします。
続いて、ホットエアーガンで温度管理と風量調整を行いながら、まずは上層のRAMチップ、そして下層のCPUチップの順に、基板やチップ本体に熱ストレスを与えないよう安全に取り外します。

チップを取り外した後は、基板側と各チップ側に残った古いはんだや硬化した樹脂の残渣を、はんだごてと吸い取り線を使って綺麗にクリーニングし、接地面を完全に平坦な状態に整えます。
このクリーニングが不十分だと、後の接合不良に直結するため非常に重要な工程となります。

清掃が完了したら、専用のステンシル(型枠)を用いて、チップの裏面に新しいはんだボールを再形成する「リボール」作業を行います。
特殊なはんだペーストを均一に擦り込み、適切な熱を加えることで、微小で均一なはんだボールを数百個、一つひとつ正確に作ります。

その後、基板の正確な位置にチップを設置して、適切な熱量でまずは下層のCPUを基板に実装し、続けてその上にRAMを重ねて実装します。
少しでも温度が適切でなかったり位置がズレたりすれば、リボールからやり直しとなるため、実は難易度の高い作業です。
しっかりと再実装できていることを確認したら、メイン基板の補修は完了です。

無事に修理完了です!
基板を十分に冷却してから本体に組み戻して電源を入れます。
先ほどまでフリーズしていたGoogleロゴを通過し、無事にホーム画面が表示されました!
タッチ操作や通信機能、充電など各種動作テストも問題なく、お客様が心配されていたデータも、初期化されることなく全て故障前の状態のまま無事に救出完了です。

Pixel 6 Proをはじめとする近年のハイエンドモデルは、高い処理能力を持つ反面、どうしても本体が発熱しやすいという問題を抱えています。
基板の内部では、この「発熱による膨張」と「冷却による収縮」が毎日のように繰り返されており、今回のようなCPUの微細なはんだ接合部に深刻な熱ストレス(金属疲労)を与え、最終的にクラック(割れ)を引き起こしてしまいます。
そのため、もし「本体が異常に熱い」「発熱エラーが出た」際は、ゲームや動画撮影などを無理に続けず、一旦使用をやめて自然に冷めるのを待つことが、基板を長持ちさせる最も安全な対処法です。
また、充電を行いながらの高負荷な操作は基板へのダメージを加速させるため、できる限り避けていただき、充電はなるべく本体を休ませた状態で行うことをお勧めします。
今回の作業内容と修理料金まとめ
| メーカー | |
|---|---|
| ブランド | |
| シリーズ | Pixel シリーズ |
| 機種名 | Pixel 6 Pro |
| 故障内容 | 勝手に電源が落ちた・ロゴマークで固まって電源が入らない |
| 作業内容 | CPUとRAMチップのリボールと再実装 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【電源が入らない・起動しない】 36,800円 (税込) 詳細はこちら |
修理担当者

久保田
そんな経験はありませんか?
このような症状は、単純なバッテリー交換や画面交換では改善しないことも多く、実際には基板内部の故障が原因となっているケースがあります。特に、大切な写真やLINE、仕事のデータが入っている端末の場合、無理な通電や誤った修理によって状態が悪化してしまうことも少なくありません。
突然の故障だからこそ、表面的な部品交換だけではなく、基板レベルで原因を見極められる専門技術者による診断が重要です。「もう直らないかもしれない」と感じた端末でも、復旧できる可能性は残されているかもしれません。
iPhone・Androidを問わず幅広い機種に対応し、一般的なパーツ交換では改善しない重度故障の解析・復旧を得意としている。
特に、「電源が入らない」「起動途中で停止する」「充電反応が不安定」「発熱を伴うショート」「データだけでも取り出したい」といった高度障害案件に対し、基板レベルでの診断・修復を行っている。
基板上の電圧ライン解析、リーク調査、ショート箇所特定、サーモグラフィを用いた故障診断に加え、CPU・UFS/eMMC・RAM・PMICなどBGAチップのリボールや移植作業にも対応。
回路図・情報が少ない機種においても、実測値や回路推測から故障箇所を絞り込み、データ保持を前提とした復旧を得意としている。
「メーカー修理不可」「データ復旧不可」と案内された端末でも、最後まで可能性を追求し、復旧へ繋げる高度な基板修理技術を強みとしている。
この記事の修理を担当した店舗

【東京】代々木駅前店
| 住所 | 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1丁目32-12 HOUWAビル5F |
|---|---|
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| 営業時間 | 10:00~20:00 |
| 定休日 | 年中無休(年末年始休業あり) |
| 電話番号 | 0120-991-990 |
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