Xperia 1 Ⅳ 水没から半年後に電源が入らなくなった【基板復旧修理】
- 2025年10月5日
- 2026年6月2日
- 修理ブログ
- Xperia, 代々木駅前店
- Xperia 1 Ⅳ, 基板修理
目次
| 機種名 | Xperia 1 Ⅳ (マークフォー) |
|---|---|
| 故障内容 | 半年前に水没した後、突然電源が入らなくなった |
| 作業内容 | 多層基板の分割と、パターンの補修 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【基板復旧修理】 36,800円 (税込) 詳細 |
水没から半年後に電源の入らなくなってしまった「Xperia 1 Ⅳ」
今回は水没から半年後に電源の入らなくなってしまった「Xperia 1 Ⅳ」の基板復旧修理事例のご紹介です。
まずは店頭にて状態の確認を行います。
電源ボタンを押してみますが、全く反応がありません。
また、充電テスターを繋いでみても0A(アンペア)と全く電流が流れていないことがわかります。
水没から半年後ということもあり、内部の状態が不安ですが、早速分解と点検を行っていきます。

まずは簡易的な検査を行います
まずは起動に必要なバッテリーやその他パーツの簡易的な検査を行います。

一通り調べましたが、水没痕や明らかな故障は見当たりませんでした。
続けてメイン基板の検査を行います。
基板を細かく検査します
フレームからメイン基板を取り出して、故障箇所がないか検査します。

まずは原因の当たりを付けるため、基板に直接「安定化電源」を接続し、電圧を印加して状態を確認します。
すると、電源スイッチを入れていないにもかかわらず、勝手に電流が流れ始めました。
どうやら基板のどこかでショートが発生しているようです。

ショート箇所を特定するために、テスターを用いて細かく検査をしてみたところ、基板表面ではなく、恐らく多層基板の内部で問題が起きていることが判明しました。
多層基板を分割します
多層基板の内部を検査するためには、一度基板を分割する必要があります。
多層基板はその名の通り、複数の基板がはんだで貼り合わされた構造をしています。
まずはプリヒーターで全体を均一に予熱し、その後ヒートガンで上部から追加の熱を加えます。
はんだが溶けてきたことを確認したら、内部パーツの位置がズレないよう、慎重に基板を持ち上げます。
(少しでも力加減を誤ると、内部層のパターンやチップ位置がずれてしまうため、細心の注意が必要です。)

無事に分割することができたら、更に詳しく故障箇所の特定を行います。
故障箇所を特定します
分割した基板に再度「安定化電源」を接続して電圧を印加します。
すると、前回と同様に電流が流れ出しました。
ショート箇所を特定するためにサーモグラフィーカメラを使って調べてみると、多層基板を繋ぐパターンに異常発熱している箇所が確認されました。

該当箇所を目視で確認してみると明らかに錆が発生しています。
どうやら、水没の影響で時間の経過とともに錆の範囲が広がり、隣接するGNDパターンと接触してリークが発生していたようです。

パターンの清掃と、基板の再接合をします
原因箇所が判明したので、まずは錆の除去を行います。
パターン表面を少し削ったところ、幸いなことにそれほど腐食がひどくないことがわかりました。
大規模な補修も必要なさそうなので、表面を少し整えたら、「はんだボール」を作成して、分割した基板を再度接合します。

無事に再接合が完了しました。

無事に修理完了です!
補修の完了した基板を本体に組み込んで、電源を入れてみたところ、無事に起動画面が表示されました!
各種動作や内部データも問題なさそうなのでこれで修理は完了です!

この度も基板修理のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。
実は「防水端末の水没症状」は意外と多く発生しています。
多くの機種では、画面や背面パネルが両面テープで固定されているだけの構造となっており、経年劣化の影響でわずかな隙間が生じやすくなります。
また、防水端末の特性上、一度侵入した水分は蒸発しにくく、端末内部に長期間残留する傾向があります。
今回のように、微量な水分が時間をかけて基板を腐食させていくケースも、実際に定期的に見受けられます。
「カメラレンズが曇っている」「画面が滲んでいる」といった症状が見られる場合は、高い確率で水分の侵入が起きています。
そのまま放置すると腐食が進行してしまうため、なるべくお早めに当店のような修理店へご相談されることをおすすめいたします。
今回の作業内容と修理料金まとめ
| メーカー | Sony |
|---|---|
| ブランド | Xperia |
| シリーズ | 1 シリーズ |
| 機種名 | Xperia 1 Ⅳ (マークフォー) |
| 故障内容 | 半年前に水没した後、突然電源が入らなくなった |
| 作業内容 | 多層基板の分割と、パターンの補修 |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど ※予約状況・部品在庫によって前後します。 |
| 修理料金 | 【電源が入らない・起動しない】 36,800円 (税込) 詳細はこちら |
修理担当者

久保田
このような症状は、単純なバッテリー交換や画面交換では改善しないことも多く、実際には基板内部の故障が原因となっているケースがあります。特に、大切な写真やLINE、仕事のデータが入っている端末の場合、無理な通電や誤った修理によって状態が悪化してしまうことも少なくありません。突然の故障だからこそ、表面的な部品交換だけではなく、基板レベルで原因を見極められる専門技術者による診断が重要です。「もう直らないかもしれない」と感じた端末でも、復旧できる可能性は残されているかもしれません。
iPhone・Androidを問わず幅広い機種に対応し、一般的なパーツ交換では改善しない重度故障の解析・復旧を得意としている。
特に、「電源が入らない」「起動途中で停止する」「充電反応が不安定」「発熱を伴うショート」「データだけでも取り出したい」といった高度障害案件に対し、基板レベルでの診断・修復を行っている。
基板上の電圧ライン解析、リーク調査、ショート箇所特定、サーモグラフィを用いた故障診断に加え、CPU・UFS/eMMC・RAM・PMICなどBGAチップのリボールや移植作業にも対応。
回路図・情報が少ない機種においても、実測値や回路推測から故障箇所を絞り込み、データ保持を前提とした復旧を得意としている。
「メーカー修理不可」「データ復旧不可」と案内された端末でも、最後まで可能性を追求し、復旧へ繋げる高度な基板修理技術を強みとしている。
この記事の修理を担当した店舗

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|---|---|
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