Xperia X Performance 電源が入らなくなった【基板復旧修理】
電源の入らなくなってしまった「Xperia X Performance」
今回は、全く電源が入らなくなり、充電器を刺しても画面がついたり消えたりを繰り返すようになってしまった「Xperia X Performance」の基板復旧修理事例のご紹介です。
まずは店頭にて動作の確認を行います。
電源ボタンを押してみますが、お客様のご申告の通り全く電源が入りません。
さらに、充電器を接続しても%表示まで進まず、充電時の起動画面がループしてしまう状態でした。
また、お客様ご自身で同型端末からバッテリーの移植を試されたそうですが、それでも改善は見られなかったとのことです。
それでは、早速分解検証を進めていきます。
まずは簡易的な内部検査を行います
お客様ご自身で既に分解済みとのことでしたので、まずは組み上げの状態を含め、内部の簡易的な検査を行っていきます。

起動に必要なパーツの検査を一通り行いましたが、残念ながら不具合は見当たりませんでした。
今回の故障原因はメイン基板にありそうです。
基板の故障箇所を特定します
フレームからメイン基板を取り出して、故障箇所の特定を行います。

まずは、CPUなどの主要なチップを覆っているシールドを外して、目視で確認します。
一通り検査しましたが、明確な故障箇所は見当たりませんでした。

目視では異常箇所が確認できなかったため、次のステップとして安定化電源を基板に接続し、電圧を印加してみます。
すると、1.008A(アンペア)と勝手に電流が流れ出しました。
明らかに基板上でショートが発生しています。

ショートが発生している場合、該当箇所が異常発熱していることが多いため、サーモグラフィーカメラを用いて基板を確認します。その結果、コンデンサの一つが通常よりも高温になっていることが判明しました。どうやら今回の不具合の原因はこの部分のようです。

コンデンサを交換します
早速発熱が確認されたコンデンサを交換してみます。
同一型番のドナー端末からコンデンサを取り外し、修理端末に移植します。
それほど難しい作業ではないのでサクッと交換して基板の補修は完了です。

無事に修理完了です!
後は各種パーツを元通りに組み直して電源を入れてみます。
無事に起動しました!
問題のあった充電もしっかり反応し、内部のデータも問題はありませんでした。これで修理は完了です!

この度も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
スマートフォンで採用されている「セラミックコンデンサ」は、デスクトップパソコンなどで使用される「電解コンデンサ」とは異なり、衝撃に弱く割れやすい素材が使われています。
そのため、長期使用による落下衝撃の蓄積や、本体が曲がった際に加わる応力が原因となり、破損してしまうリスクがあります。
この部品が故障すると電源が入らなくなるなどの重大な不具合に直結するケースも多く見られますので、普段からケースを装着するなどして、できるだけ衝撃を避ける使い方をされることをおすすめいたします。
同様の症状でお困りの際は、ぜひお気軽に当店までご相談くださいませ。
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | SONY(ソニー) |
シリーズ | Xperia |
機種名 | Xperia X Performance |
故障内容 | 突然電源が入らなくなった |
作業内容 | コンデンサ交換 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
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