Xperia XZ3 突然電源が入らなくなった【基板復旧修理】
突然電源が入らなくなってしまったXperia XZ3
今回は朝起きたら全く電源の入らなくなってしまっていたXperia XZ3の復旧事例のご紹介です。
早速店頭にて動作の確認をしてみますが、やはり一切電源が入りません。
また充電器を繋いでみると赤ランプが点滅を繰り返し、アンペアも0.1〜1.0Aの間で目まぐるしく変化しています。
明らかに異常な状態なので早速分解検査を行っていきます。
まずは分解し、簡易的な検査から行います
原因を突き止めるために早速分解を行います。
今回の機種は以前お客様にてバッテリー交換歴が有りとのことで、テープ類もそれほどしっかりと張り付いていないため、サクサク分解を進めます。

バッテリーなど起動に関わるパーツを簡易的に交換してみますがやはり挙動に変化はありません。
今回はメイン基板自体に原因がありそうです。

基板を検査します
本体から基板を取り出して細かく検査を行います。

検査したところCPUとRAM周りに異常があることが判明しました。
この場合はチップと基板を繋いでいるはんだボールのクラックなどが原因として考えられるため、リボールと再実装による改善を狙って作業を進めていきます。

CPUとRAMを外します
原因箇所が判明したので早速CPUとRAMを外していきます。
熱を与えたくない箇所に放熱テープを貼り付け保護します。

熱を丁寧に管理しながらチップと基板を傷めないように慎重に剥がします。
少しでも加減を間違えると取り返しのつかないことになるためしっかりとした経験が必要な作業です。
こちらの機種のCPUとRAMは2階建てになっているため、一枚ずつ剥がします。

綺麗に剥がせたので次に進みます。
チップにリボールをします
取り外したチップや基板側にはフラックスやアンダーフィル、はんだが残っているので全てキレイに清掃します。
リボールの詳細はこちら→Google Pixel 5a 起動不良修理

清掃の終わったチップにステンシルを当てて、はんだペーストを塗布。
規定の熱を与えてはんだボールを作成します。
粒の揃ったキレイなボールが出来たらリボール作業は完了です。

基板に再実装します
リボールの完了したチップを一枚ずつ基板に乗せて、熱を与えてボールを溶かし、基板に接続します。
2枚のチップがしっかりと接合したら基板の補修は完了です。

修理完了です!
修理の完了した基板を本体に組み付けて、電源を投入して細かな動作チェックを行います。
問題が無ければ無事に修理は完了です!
充電のアンペアも正常な値でしっかりと流れるようになりました!

今回も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
Xperiaシリーズの起動不良症状は本当に多いですね、、、
多くの場合、今回のようにチップのはんだボール割れが原因となりますので、「他店で修理出来ないと言われた」「リボールをしてもらったが直らなかった」などでお困りの場合は是非一度当店までご相談下さいませ。画面交換から基板復旧までワンストップでご対応が可能です。
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | SONY(ソニー) |
シリーズ | Xperia |
機種名 | Xperia XZ3 |
故障内容 | 全く起動しない(充電器を繋ぐと赤ランプが点滅する) |
作業内容 | CPUとRAMのリボール、再実装 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
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