Zenfone8の電源が入らず起動しなくなった【基板復旧修理】
突然電源の入らなくなってしまったZenfone8
今回は突然電源の入らなくなってしまったZenfone8の修理事例のご紹介です。
早速お預かりし店頭にて充電のチェックをしてみますが画面が全く表示されず、充電のアンペアも非常に低い数値です。
ここで0Aなら充電口の故障も疑わしいですが、半端な数値が流れていると多くの場合で基板自体の不良も疑われます。
データ復旧が目的とのことなので早速分解点検から着手します。
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まずは分解点検を行います
まずは分解を行い、簡易的なパーツの仮付けから行います。
起動に必要な新品パーツに交換してみますが、やはり起動しません。
当初の見立て通り基板に不具合がありそうです。
基板のチェックを行います
早速基板を取り外して細かく検査を行います。
詳しく検査したところCPU部分に異常があることがわかりました。
こうなってくるとおそらくチップ裏のはんだボールの割れや酸化が原因となります。
引き続きチップの再実装による改善を目指して作業を進めます。
※下の画像は不要な箇所に熱が伝わらないように特殊なテープで保護した状態です。
原因となっているCPUとメモリチップを取り外します
早速チップを基板から取り外します。
今回の機種はCPUとメモリが二階建てになっている機種なので、熱を与えながら1枚ずつ慎重に剥がし取ります。
※リボールや再実装の詳細はこちら→Google Pixel 5a 起動不良修理
清掃とリボールを行います
外したチップと基板には、はんだやフラックスが残っているので熱を加えながら手早く清掃を行います。
綺麗になったらそれぞれのチップにステンシルを当ててはんだペーストを塗布。
熱を加えてパターンの形に合ったはんだボールを再作成します。
下画像のように粒の揃ったきれいなはんだボール作成できたら下準備は完了です。
チップを再実装します
チップを一枚ずつ基板に乗せて熱を加えて実装して行きます。
2枚ともしっかりと再実装できたら基板の補修は完了です!
無事に修理完了です!
補修した基板を本体フレームに組み直して充電器を繋いでみたところ無事にアンペアが流れ出しました!
残量が少ないので少し待機します。
少し時間を置いて電源を投入してみます。
無事に画面が表示されました!
しっかりと動作チェックを行い、内部のデータも問題ないことを確認して無事に修理は完了です!
今回も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます!
スマートフォンの起動不良は残念ながらある日突然起こります。
原因は様々ですが、特に多いのが基板に実装されているCPUやメモリチップのはんだ劣化です。
常に高温にさらされているCPU周りのはんだは、熱による膨張や収縮を繰り返し「はんだ割れ」「割れたはんだの酸化」が進行します。
また、特に熱くなるこれからのシーズンはスマホも熱を持ちやすくなり、いつも以上に故障が起こりやすくなります。重たいゲームを長時間プレイされたりする場合は、休憩時間を設けるなど気をつけながら使用されるのをオススメ致します。
作業の詳細 & 修理費用
| メーカー | ASUS(エイスース) |
| シリーズ | Zenfone |
| 機種名 | Zenfone 8 |
| 故障内容 | 突然電源が入らなくなった |
| 作業内容 | CPUとメモリのリボール・再実装作業 |
| 作業時間 | 1日〜7日ほど |
| 修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
| 修理店舗 |
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