AQUOS R7 再起動を繰り返すロゴループ症状の修理【基板復旧】
再起動を繰り返す「ロゴループ」状態になってしまったSHARP AQUOS R7
今回は再起動を繰り返す「ロゴループ」状態に突然陥ってしまった、SHARP AQUOS R7の復旧修理事例のご紹介です。
まずは店頭にて動作確認のために電源を入れてみます。
AQUOSのロゴマークが表示され、起動時の警告画面までは進むものの、その段階で電源が落ちてしまい、再びロゴマークが表示される・・・という動作を繰り返してしまう状態となっています。
また、充電時のアンペアは正常ですが、起動時にかかる電流を繰り返し表示する状態が続いています。
現状原因が不明ですが、早速内部の点検から行っていきます。
分解検査を行います
まずは分解を行って、内部の簡易的な検査から行います。
新しいバッテリーの仮付け、電源ボタンの交換など起動に必要なパーツの検証を行いますが、やはり症状が変わりません。
消去法で今回の原因はメイン基板にありそうです。
メイン基板を検査します
早速フレームからメイン基板を取り出して、細かく検査します。
くまなく検査したところCPUとRAM周りに異常があることがわかりました。
いつもの場所ですね、、、
恐らくチップと基板を繋いでいるはんだボールにクラックが発生しているため、リボールと再実装を行っていきます。
CPUとRAMを基板から取り外します
基板をリフローして、規定以上の熱を与えないようにコントロールしながら、チップを基板から取り外します。
少しでも加減を間違えるとチップが故障してしまったり、パターンの剥離が発生するため、経験を元に丁寧に行います。
2層になったチップを一枚ずつ剥がしたら、取り外しは完了です。
チップをリボールします
取り外したチップと基板には、旧いはんだやフラックス、アンダーフィル(接着剤のようなもの)がこびりついているので、熱を与えながら全てキレイに清掃します。
清掃が終わったら2枚のチップそれぞれにはんだボールを作成します。
粒が均一でないと再実装後の不具合に繋がる為、非常に重要な作業です。
※リボールの詳細はこちら→Google Pixel 5a 起動不良修理
チップを基板に再実装します
リボールまで完了したので、基板にチップを再実装します。
ズレが無いように乗せたら熱を加えてハンダを溶かし、一枚ずつ実装していきます。
2枚とも再実装が終わったら基板の補修は完了です。
組み上げて無事に修理完了です!
補修の完了した基板を本体に組み付けていきます。
組み上がったら電源を入れて各動作の確認を行って、問題が無ければ無事に修理は完了です!
この度も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
今回の「再起動を繰り返す」症状は、CPUチップのはんだ割れが原因でした。
「はんだボールのクラック」は、熱によるはんだの膨張と収縮が主な要因で、特に気温の高い夏場に多く見られる症状です。
炎天下での長時間の使用や、負荷の大きいアプリの連続使用は、端末に想定以上の負担をかけてしまいますので、日頃から使い方には十分ご注意ください。万が一、同様の不具合でお困りの際は、お気軽に当店までご相談くださいませ。
作業の詳細 & 修理費用
| メーカー | SHARP(シャープ) |
| シリーズ | AQUOS |
| 機種名 | AQUOS R7 |
| 故障内容 | 電源を入れると再起動を繰り返す(ロゴループ) |
| 作業内容 | CPU、RAMチップのリボールと再実装 |
| 作業時間 | 1日〜7日ほど |
| 修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
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