AQUOS R9 Pro 電源が入らない!基板修理でデータ復旧
電源の入らなくなった「AQUOS R9 Pro」を基板修理でデータ復旧
SHARPのフラグシップモデルであるAQUOS R9 Proをお使いのお客様より「電源が入らなくなった」とのご相談をいただきました。
店頭にて動作の確認を行いますが、やはり電源が入らず、充電テスターを繋いでみても0.05Aほどと非常に低い数値を示しています。
バッテリー故障、基板故障など様々な原因が考えられますが、現状では原因の特定ができないため、まずは分解を行い、故障箇所の特定から行なっていきます。
【今回のポイント】
・故障箇所:メイン基板上のPMICの故障によるショートとバッテリー故障
・修理内容:メイン基板上のPMICチップの交換とバッテリー交換
・修理時間:1〜14日ほど(混雑状況によって前後します)
・データについて:データは完全そのまま
・修理料金:要お問い合わせ→基板修理の詳細はこちら
まずは簡易的な検査をします
早速外装を分解し、内部の状態を確認します。
電源が入らない症状の場合、バッテリーの劣化や故障、電源ボタンの故障、あるいはメイン基板の故障、システムの不具合など複数の要因が考えられます。
そのため、まずは交換可能なパーツなどを取り替え、原因の切り分けを行なっていきます。
まずは過去のシリーズで不具合の多かった電源ボタンの故障を疑い、基板上の接点を直接導通させてみます。
残念ながら反応はなく、ボタン自体の故障も見受けられませんでした。
次にバッテリーのコネクタを脱着し、システムの一時的なエラーでないかを確認しますが、こちらでも電源は入らず、充電テスターの数値も低いままで改善は見られませんでした。
そこでバッテリーを新しいものに交換してみます。
なんと電源が入りました!
通常通り使用でき、充電も正常にされています。
しかしここで違和感を覚えました。
メイン基板が通常より熱を帯びている感じがします…..
経験からくる勘ではありますが、これは単なるバッテリーの故障ではなく、基板側の回路ショート(短絡)によって過電流が流れ、バッテリーそのものを破損させてしまった可能性も考えられる状態です。
そのため、早急に電源を落とし、引き続き基板自体の状態確認を行うことにしました。
基板の故障箇所を特定します
原因を特定するために、基板を取り出し直流安定化電源に接続して電流の挙動を確認します。
電圧を印加したところ、勝手に電流が流れる反応があり、回路内でショートが発生していることが確定しました。
やはり基板上に異常があるようです。
次に、サーモグラフィーカメラを使用して、基板上のどの部品が発熱しているかを確認します。
検査の結果、電力供給を管理する重要なICチップである「PMIC(パワーマネジメントIC)」にあきらかな温度上昇が確認されました。これにより、チップ内部でショートが発生し、故障していることが判明しました。
今回はPMICとバッテリー、どちらが発端となった故障かは明らかではありませんが、連鎖的に故障したことによって、起動不良が引き起こされていたことは間違いないようです。
PMICチップを取り外し、新しいものと交換します
原因箇所の特定が完了したため、故障したPMICの交換作業に移ります。
基板上には大小様々なパーツが実装されているため、ダメージを与えないよう、適切な温度管理のもとヒートガンを使用して故障したチップのみを取り外します。
無事に外れた後は、基板側の接点(パッド)をクリーニングし、ドナーとなる新しいチップにリボールを行い、再度熱を加えて基板に実装します。
普段からCPUなどの再実装を行なっているため、このサイズのチップであればそれほど難易度は高くありません。
データそのままで無事に修理完了です!
基板の復旧が完了したので、フレームに組み込んで、壊れてしまったバッテリーも新しいものに交換します。
電源を入れて、各種動作や発熱に問題が見受けられなければ修理は完了です。
大切なデータも全て残っており、無事お客様へご返却となりました。
この度も基板復旧修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
今回は、これまでの修理経験を活かし、根本的な故障原因を特定することで無事に復旧に至りました。
もちろん、精密機器の故障において100%の修復をお約束することは難しいものではございますが、当店では過去の膨大な実績とノウハウを活かし、あらゆる可能性を模索して復旧の可能性を最大化できるよう、日々技術の研鑽に励んでおります。
「他店で修理不可と断られた」「どうしても取り出したい写真や動画がある」「LINEのデータを引き継ぎたい」など、大切なデータのトラブルでお困りの際は、諦める前にぜひ一度当店までお気軽にご相談ください。
作業の詳細 & 修理費用
| メーカー | SHARP |
| シリーズ | AQUOS R |
| 機種名 | |
| 故障内容 | メイン基板のPMIC故障、バッテリー故障 |
| 作業内容 | メイン基板のPMIC交換(リボールと実装)、バッテリー交換 基板修理の詳細はこちら |
| 作業時間 | 1日〜14日ほど |
| 修理店舗 | |
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