Black Shark 4 Proの電源が入らなくなった【基板復旧修理】
Black Shark 4 Proの電源が入らなくなった
今回は使用中に突然電源の入らなくなってしまったXiaomi Black Shark 4 Proの修理事例のご紹介です。
お預かり時に充電器を挿すと弱めの電流が流れていました。
原因確認のために早速分解を行います。
まずは分解、点検を行います
まずは分解、点検から行います。
裏蓋を剥がして交換可能なバッテリー、充電口などを新しいパーツに取り替えてみます。

パーツの交換だけでは症状の改善が見られないため今回の原因はメイン基板(マザーボード)にありそうです。
基板の調査を行います
メイン基板をフレームから取り出して原因箇所を調査します。

テスターを用いて詳しく検査したところCPU周りに異常があることが判明しました。

基板からCPUとメモリチップを取り外します
今回のような症状の場合は、CPUと基板を繋いでいる「はんだボール」に割れが発生している可能性が高いため、リボール作業とチップの再実装による改善を狙って作業を行います。
※リボールの詳細はこちら→Google Pixel 5a 起動不良修理
今回の機種はチップが「メモリチップ」「CPU」と二層で実装されているため、一層づつ慎重に剥がしていきます。

無事綺麗に剥がすことができました!
今回の機種はアンダーフィルが使われていなかったので比較的簡単に作業を行えました。
基板の清掃とチップへのリボール作業を行います
基板と取り外したチップに古いはんだが残っているので全て綺麗に清掃を行います。
清掃が終わったらチップそれぞれに均一なはんだボールを作成して実装前の準備は完了です。

チップを再実装します
準備の終わった状態でチップを基板に乗せて、上から丁寧に熱を与えながら1枚づつ再実装していきます。
2枚とも実装が終わったら基板の補修は完了です。

無事に修理完了です!
補修が完了した基板を本体フレームに戻して、すべてのパーツを組み上げたら電源を投入します。
無事に起動しました!ホーム画面もしっかり表示され、充電のアンペアも定格通りしっかりと流れています!
これで修理は完了です!

この度も基板修理のご依頼をいただき誠にありがとうございます。
CPUと基板を繋ぐはんだの周りには、はんだの強度を高め、割れを防ぐためのアンダーフィル(樹脂製の接着剤のようなもの)が充填されている場合が多いですが、今回の機種は使用されていませんでした。
アンダーフィルが使用されていない端末は、ねじれや歪みがCPUにダイレクトに伝わるのと、放熱性能が低下する可能性があるため通常より強度の低い端末となる場合があります。長くご使用いただくためにはできるだけ丁寧にご使用されるのがオススメかもしれません…
作業の詳細 & 修理費用
メーカー | Xiaomi(シャオミ) |
シリーズ | Black Shark |
機種名 | Black Shark 4 Pro |
故障内容 | 起動不良 |
作業内容 | CPUとメモリのリボール作業 |
作業時間 | 1日〜7日ほど |
修理料金 | 要お問い合わせ 基板修理の詳細はこちら |
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